【札幌市の屋根専門業者】株式会社マツモトルーフ代表の松本です。
屋根材にサビが見当たらなくても、排水口や壁際の納まりが傷めば雨漏りは起こります。札幌市西区K様邸では、ステンレス防水の屋根で排水口周りのコーキングの劣化による雨漏りを確認しました。
排水口だけに補修材を足すのではなく、屋根に水が残る段差も整え、塩ビシート防水へ改修しました。本屋と換気小屋の根元、バルコニーの壁際・手摺脚をそれぞれ納め直した工事をご紹介します。
2017年10月2日に旧ブログで紹介した施工事例です。
サビに強いステンレス屋根でも、排水口と水の流れを確認

K様邸はセキスイハイム(ツーユー)の木造住宅で、一般的な亜鉛鉄板やガルバリウム鋼板ではなく、ステンレス防水の屋根でした。

屋根面には、材料をつなぐハゼが並んでいます。この屋根はハゼの高さが水の流れを妨げ、外周側に水が溜まった状態でした。排水口へ向かう途中の段差も、改修時に見直す必要があります。

雨漏りを確認したのは排水口周りです。ここはコーキングで止水する納まりで、経年劣化が進んでいました。ステンレス防水はシーム溶接で防水性能は高い工法ですが、排水口など材質が異なる箇所は欠点になるケースもございます。
そこで、防水シートと同じ塩ビ製のドレンを使い、両者を溶着してつなぐ方法をご提案しました。
同じ木造のセキスイ系住宅でも、防水の種類は一つではありません。ご自宅の仕様を確認したい方は、写真で見分ける屋根防水のタイプ判定をご覧ください。ステンレス防水と鋼板防水の違いも説明しています。
既存屋根を残し、段差と水勾配を整える
今回は既存のステンレス防水を残すカバー工法で施工しました。既存屋根の撤去・処分を抑え、その分を断熱材の施工に充てる考え方です。ただし、雨漏りや劣化で屋根・下地の傷みが激しい場合は、上から被せる方法は使えません。先に下地の状態を確認して工事範囲を決めます。

外周はガルバリウム鋼板の役物を取り付けられるよう、木下地を設けました。屋根面の清掃と下地調整を済ませてから、断熱材を敷き込みます。


凹凸のある屋根へそのままシートを張るのではなく、ハゼの間を埋めて防水の下地を平らにしていきます。

水が集まる側には三角形の勾配断熱材を使い、排水口へ流れるように調整しました。水を止める防水と、水を出口へ導く下地づくりを一緒に行うのが、この工事の要点です。
換気小屋の根元も直し、本屋をシート防水で納める


換気小屋周りにも雨水が侵入した形跡があったため、根元の既存部分を解体しました。屋根の平らな面だけで終わらせず、小屋に接する立ち上がりまで防水をつなげます。

断熱材の上に緩衝材を敷き、防水シートを固定するディスク板と、端部を納める塩ビ積層鋼板を留め付けました。

仕上げにはサンタックIBの塩ビシート防水を使用しました。屋根全面を接着するのではなく、ディスク板で部分的に固定する工法です。建物の動きに追従させることを考えて、この方法を選びました。

シート同士の継ぎ目を接合し、外周の立ち上がりと笠木まで施工しました。排水口も塩ビ製ドレンとシートを溶着し、接続部を納めています。



バルコニーは壁際と手摺脚を先に納め、手摺を戻す

続いてバルコニーです。既存のアルミ手摺は一旦取り外し、本屋と同様に防水工事を進めました。手摺を新しいものへ交換する工事ではなく、防水を施工した後に元へ戻します。
外壁を一旦外し、その内側まで止水する

壁との取り合いは、見える境目にコーキングを塗るだけでは済ませません。サイディングを一旦剥がし、内側の止水処理を行いました。屋根面の防水を壁際まで立ち上げてから、外壁を復旧します。

外壁の復旧とあわせ、ガルバリウム鋼板を加工した通気水切を取り付け、雨押えの処理をしました。防水の立ち上がりと、その上を覆う水切を組み合わせた納まりです。
外壁を外して防水を立ち上げる理由は、屋根リフォームで見えなくなる壁際の防水と、外壁を脱着する必要性で、図と別の施工例を交えて詳しく説明しています。
手摺脚の防水と復旧


手摺脚の根元は、防水処理に加えてシートを増し貼りしました。手摺を戻す前に、脚と床面が接する部分を納めておきます。



屋根の段差と外周の施工前後


ステンレス屋根の修理では、材料の丈夫さだけでなく、排水口周りの止水、屋根に残る水、換気小屋や壁との接点を確認することが大切です。K様邸では、それぞれの部位をつなげて改修しました。
補修を繰り返しているときに確認したいこと
排水口を何度も補修している、水が引かずに屋根へ残る、天井に雨染みが出る。こうした場合は、次の点を工事前に確認してください。
- 漏れているのは排水口の接続部か、屋根面や壁際か。
- 排水口までの途中に、水をせき止める段差がないか。
- 既存屋根を残せる状態か、傷んだ下地の交換が必要か。
- バルコニーや換気小屋も工事範囲に含めるか。壁材や手摺の脱着・復旧まで見積もりに入っているか。
ご相談の際は、雨漏りした時期、室内の症状、これまでの補修内容をお知らせください。屋根に上がらずに用意できる写真や図面があれば、仕様と必要な確認箇所を整理しやすくなります。
施工・写真:株式会社マツモトルーフ。代表プロフィール・会社概要。
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