札幌市の屋根専門業者、マツモトルーフです。今回は、札幌市F様邸で施工したスノーダクト屋根の防水改修をご紹介します。
既存の板金を開くと、元の屋根と、その上に重ねられた板金の間に雨水が入っていました。排水口付近では木製下地の傷みも確認しています。見えている表面を覆うだけでなく、内部の水や腐食部分を処理してから、屋根面・排水路・外周をシート防水で仕上げました。

今回の工事の要点
・重ねられた板金の内側まで開き、雨水の侵入と下地の傷みを確認
・腐食した木製下地を交換し、スノーダクト内部の滞水を処理
・断熱材と絶縁シートを敷き、浅く加工した排水路も含めてシート防水へ改修
施工場所:札幌市 F様邸/工事内容:スノーダクト屋根の下地補修・シート防水改修/工事完了:2026年10月
工事の流れを動画で見る
屋根材の内側を確認している実写と、下地補修から完成までの写真を、約4分16秒の動画にまとめました。日本語ナレーションと字幕で工程を紹介しています。
既存板金を開き、雨漏り箇所を確認

屋根面が交わる谷の付近は、板金の継ぎ目が複雑に集まっていました。まずはこの部分の既存板金を切り開き、表面からは見えない状態を確認していきます。

板金をめくると、その下にある以前の屋根材が現れました。重ねられた板金の内側まで調べ、雨漏りしている箇所を特定しました。表面の継ぎ目だけを塞ぐのではなく、内部に入った水の状態も確認します。

元々の板金屋根と、その上に施工されていた屋根材との間に、雨水が侵入していることを確認しました。今回の改修では、このように内部の状態を確かめながら下地を整えています。

正面側の排水口付近にも、複数の板金の継ぎ目が集まっていました。屋根面を流れてきた水が集まる場所でもあるため、排水口の周りを含めて防水を連続させる納まりへ改修します。
木製下地の補修とスノーダクト内部の水抜き

浮いている既存板金を撤去しました。不安定な部分をそのまま覆わず、新しい防水の下地として使える状態に整えます。

板金の下にある木製下地には雨染みがあり、漏水箇所の確認につながりました。仕上げ材に隠れる部分なので、開けた状態で傷みの範囲を確認します。

木製下地を開き、内部の配管周りも確認しました。屋根表面だけでなく、排水口の下側まで状態を見て、補修が必要な部分を確かめます。

腐食していた部分の木製下地を交換しました。防水シートを施工する前に、その下で屋根を支える部分を直しておく工程です。今回交換したのは傷みが確認された部分です。

既存のスノーダクトもカバー工法で施工されており、重なった部材の間に水が溜まっていました。スノーダクトをカットして水抜き作業を行い、内部の滞水を処理しました。上から新しい材料を重ねるだけでは済ませられない、今回の重要な下地調整です。
断熱材・絶縁シート・固定部材を施工

下地を整えた屋根に、B2規格品の断熱材を敷設しました。既存板金の凹凸を踏まえて新しい防水下地を構成し、屋根の外側に断熱層を設けています。

断熱材の上に、緩衝材となる絶縁シートを敷きました。防水シートと下地の間に入る材料で、直接接触を避けながら、新しい防水層を施工する準備を進めます。

防水シートの固定位置に、ディスク盤を先に取り付けました。この時点ではシートをまだ固定していません。屋根面にシートを敷いた後、IH式電磁誘導加熱機を使って、下にあるディスク盤と熱溶着させます。

屋根面が交わる「谷納め」の部分には、塩ビ積層鋼板を取り付けました。防水シートを納める位置を整え、面が切り替わる部分も押さえて仕上げるための部材です。
排水路を浅く加工し、屋根全体をシート防水へ

厚物のガルバリウム鋼板を加工し、スノーダクトの形状を浅くしました。屋根面だけを防水するのではなく、水が集まる排水路も形を整え、その上からシート防水で一体に納めていきます。

形を整えたスノーダクトに防水シートを施工しました。溝の底だけでなく、側面から屋根面につながる部分まで、形状に合わせて納めています。

屋根の平面部分にも防水シートを広げ、接合部を処理していきます。既存板金の継ぎ目ごとの補修から、屋根全体に新しい防水層を設ける構成へ変わります。

使用材料はサンタックIBのガラス繊維入り防水シートです。材料ラベルはHWC-15、厚さ1.5mm、ライトグレー。平面だけでなく、谷や排水口、外周の立ち上がりまで現場の形状に合わせて施工しています。
排水ドレンと外周の端部を仕上げる

排水口には塩ビ製のドレンを設置しました。ドレンは屋根の水を配管へ導く部材です。防水シートと熱溶着で一体化させ、水が集まる出口の接合部まで仕上げます。

屋根外周の「淀」と呼ばれる板金を新しく取り付けました。外周端部の形を整え、この後に施工する防水押さえ鋼板と立ち上がり防水につなげます。

外周には、両面防水ブチルテープを併用して防水押さえ鋼板を取り付けました。平面の防水シートだけで終わらず、屋根の端をどのように固定し納めるかも大切な工程です。

屋根外周の立ち上がり部分にもシート防水を施工しました。屋根平面から外周へ防水をつなげ、端部まで仕上げています。
IHによる固定と工事完了

先に取り付けておいたディスク盤の位置に、IH式電磁誘導加熱機を当てて熱溶着しました。シートの下にある固定部材とシートを接合することで、屋根面の防水層を固定します。

排水口周りの仕上がりです。屋根面、浅く加工したスノーダクト、ドレンの周囲までシート防水で納め、排水口にはストレーナーを取り付けました。

板金の継ぎ目が複雑に集まっていた谷納めの部分も、シート防水で仕上がりました。漏水箇所の確認、傷んだ下地の補修を行った上で、新しい防水層を連続させています。
施工前後を写真で比較
同じ部位を施工前後で比べています。左右の写真は左が施工前、右が施工後です。その下のスライダーは、中央の丸を左右に動かして比較できます。撮影位置や日の当たり方には多少の違いがあります。
屋根面と谷のつながり


屋根面の防水改修


スノーダクトの形状と防水


排水口周りの納まり


施工後の屋根全景を動画で確認
工事後の屋根を、約1分4秒の実写動画で撮影しました。屋根面・谷・スノーダクト・排水口・外周の立ち上がりまで、シート防水の仕上がりを続けてご覧いただけます。
見えなくなる下地から整える屋根改修
今回の工事では、板金をめくったことで、屋根材の間の雨水や木製下地の傷みを確認できました。カバーされたスノーダクトの内部にも水が残っており、下地の補修と水抜きを進めた上で、新しい防水を施工しています。
屋根の状態を確認するときは、表面の仕上がりだけでなく、排水口や谷、外周の納まりも大切です。マツモトルーフでは、現場の形状と既存部分の状態を踏まえて、必要な下地処理と防水改修を行っています。
雨漏りが起きる前の点検については、雨漏りのないセキスイハイム屋根で、防水改修を判断した別の施工事例でも紹介しています。屋根の構造や下地条件は今回の事例とは異なりますが、表面の症状を見るときの参考になります。
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