石狩市S様邸|十字型無落雪屋根のオーバーフロー対策

施工後の十字型屋根全景と中央排水枡 すが漏れ

【札幌市の屋根専門業者】株式会社マツモトルーフ代表の松本です。

「複雑な形の屋根でも、防水リフォームはできますか?」というご相談をいただきます。今回は、四方の屋根面から中央の排水枡へ雨水が集まる、石狩市S様邸の施工事例をご紹介します。

屋根の傾斜が緩く、すが漏れが心配な形状でした。さらに、水が中央へ集中するため、お客様は特に排水枡から水が溢れるオーバーフローを心配されていました。排水口だけでなく、屋根面から外周の立ち上がり・笠木まで防水をつなぐ工事を行いました。

2019年2月25日に旧ブログで紹介した施工事例です。

十字型の屋根は、どこへ水が集まるのか

四方の屋根面が中央の排水枡へ集まる十字型の板金屋根
施工前。四方の屋根面が、中央の四角い排水枡へ向かっています。

写真中央のくぼんだ部分が排水枡です。屋根に降った雨や雪解け水をここへ集め、底の排水口から流します。S様邸では屋根の勾配が緩いうえに、四方から水が集まる形でした。

そこで採用したのが、当社の完全防水リフォーム工法「エムエコルーフシステム」です。排水枡の中だけで工事を終えず、周囲の屋根面と外周まで一体に防水します。万が一、枡が溢れて屋根に水がたまっても、建物内へ漏らさないための納まりです。

既存屋根を活かし、断熱材で段差を整える

今回は既存屋根を残すカバー工法で施工しました。屋根を調整・清掃してから下地を作ります。傷みが激しい屋根では、このように上から被せる方法は使えません。

板金屋根の上に断熱材と白い緩衝材を敷き込む工程
断熱材の上に、白い緩衝材を敷き込んでいるところです。
屋根の段差調整に使用したスタイロフォームB2
この工事で使用した断熱材は、スタイロフォームB2です。

断熱材は外断熱と、板金屋根の段差を調整するために敷き込みます。その上へ緩衝材を重ね、防水シートを施工する下地を整えました。

中央排水枡の周囲まで施工した断熱下地と緩衝材
中央の枡の周囲まで下地を整え、固定用の円盤を配置した状態。
円盤状のディスクを屋根下地へ留め付ける作業
ディスク板を、屋根を支える垂木へ留め付けています。

円盤状の部材がディスク板です。屋根の丈夫な下地である垂木に固定し、このディスクへサンタックIB製の塩ビ防水シートを溶着して留めます。

この工事で使用した立体形状のディスクは、断熱材と仕上げのシートの間に空間をつくります。シートの水蒸気を通す性質を活かし、結露対策も考えた構成です。

中央の排水口も、シートと溶着できるドレンへ

取り付け前の塩ビ製排水ドレン
塩ビ製の専用ドレン。中央の排水口へ取り付ける部材です。
中央排水枡に差し込んだ接合前の塩ビドレン
ドレンを差し込んだ段階。周囲の防水シートとの接合はこれからです。

ドレンは、屋根の水を排水管へ送る部材です。防水シートと同じ塩ビ製を使い、周囲のシートと溶かし合わせて接合します。この接続をコーキングや接着剤だけに頼らず、一体の防水として納めます。

外周の板金と、防水シートの端も納める

外周板金の上端に施工した両面ブチルテープ
外周の板金を交換し、両面ブチルテープを施工。

外周端部は建物に合う色の板金へ交換しました。板金との境目には両面ブチルテープで防水処理を行います。

外周端部に取り付ける塩ビ積層鋼板と屋根面
端部へ塩ビ積層鋼板を取り付けていく工程です。

続いて、防水シートを溶着できる塩ビ積層鋼板を取り付けます。シートの端を固定するための部材です。排水口の接合と、外周の板金・テープ・積層鋼板は、それぞれの場所に合わせて使い分けています。

屋根面から立ち上がり・笠木まで防水を連続させる

中央排水枡の周囲に防水シートを敷き込む作業
中央の排水枡の周囲に、防水シートを敷き込んでいます。
屋根面から立ち上がりと笠木へ防水シートを施工する工程
平面に続いて、外周の立ち上がりと上端の笠木まで施工します。

笠木は、外周の立ち上がりの上端を覆う部分です。平らな屋根面だけを張って終わりにせず、立ち上がりから笠木までシートを巻き込みます。曲がり角や排水枡の内側もつなぎ、各所の点検を終えて防水工事の完了です。

外周と屋根面のシート防水がつながった完成状態
屋根面と外周の防水をつないだ完成状態。
完成した外周の角と笠木の防水
外周の角。立ち上がりと笠木までシートで覆っています。

屋根全体・外周・中央枡の施工前後

中央のハンドルを左右に動かして施工前後を比較できます。左が施工前、右が施工後です。撮影位置には多少の違いがあります。

四方から中央へ集まる屋根全体

施工前
施工前の十字型屋根全景と中央排水枡
施工後
施工後の十字型屋根全景と中央排水枡
施工前の十字型屋根全景と中央排水枡施工後の十字型屋根全景と中央排水枡施工前施工後
施工前。中央へ集まる板金屋根と継ぎ目。
施工後。同じ屋根面をシート防水で納めた状態。

外周側から見た屋根と端部

施工前
施工前の外周側から見た板金屋根
施工後
施工後の外周側から見た防水シートと端部
施工前の外周側から見た板金屋根施工後の外周側から見た防水シートと端部施工前施工後
施工前。外周側から見た屋根面。
施工後。屋根面から立ち上がり・端部まで防水を連続させました。

水が集まる中央の排水枡

施工前
施工前の中央排水枡と四方から集まる板金の継ぎ目
施工後
防水シートとゴミ除けを施工した中央排水枡
施工前の中央排水枡と四方から集まる板金の継ぎ目防水シートとゴミ除けを施工した中央排水枡施工前施工後
施工前。四方の板金が集まる中央枡と排水口。
施工後。枡の内側と周囲を防水し、排水口にゴミ除けを取り付けました。

複雑な形の屋根で、修理範囲を考えるときに

S様邸で大切だったのは、中央の枡だけでなく、そこへつながる屋根全体を防水することでした。水の集まる場所、枡が溢れたときに水が回る範囲、外周の立ち上がりや角まで確認して、工事範囲を決めます。

既存屋根を活かせるかどうかは、屋根と下地の傷みも見て判断します。同じような形の屋根でも、ご相談時には屋根全体が分かる図面や写真、漏れた時期、これまでの補修内容をお知らせください。写真のために屋根へ上がる必要はありません。

冬に水がせき止められる仕組みは、すが漏れの原因とオーバーフローの解説をご覧ください。

施工・写真:株式会社マツモトルーフ。代表プロフィール・会社概要。

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