札幌市周辺(特に道央圏)は、無落雪屋根形状(スノーダクト式)の建物が多くみられますが、屋根に雪が溜まる構造により「雨漏り」や「すが漏れ」などの屋根からの漏水事故も多く発生しています。
今回の雨漏り調査案件ですが、無落雪屋根の排水溝(スノーダクト)内に電気式の排水路ヒーターを設置した住宅で「すが漏れが酷くなったので見てほしい」とのご相談を受けて現地確認してきました。
スノーダクト周辺の除雪を行います。
屋根の上には約60cm〜70cm程度の積雪がありました。札幌市内では平年並みの積雪量です。
雪に覆われたスノーダクトを覗いてみると…氷のトンネルが出来ています。
今回の「すが漏れ」の原因ですが、スノーダクト内に設置された排水路ヒーター(写真の青い線状のヒーター)がスノーダクト内の雪を溶かした状態で、ヒーターの熱が届きづらいスノーダクト上部の板金屋根の先端が凍りついていました。
屋根上部からは雪で覆われていて全く分かりませんが、内部には大きな氷のトンネルが出来ていて、この氷のダムが雪融け水を堰き止めて「スガ漏れ」を誘発していました。
弊社が実際に調査した実例の動画をご覧ください。
スノーダクトにヒーターを設置した経緯
過去に冬場の雨漏りがあり、とある業者さんに相談してヒーターの設置を勧められ工事したようですが、雨漏りの原因をしっかりと特定して適正な処置を行わないと、問題が大きくなることもございます。
スノーダクト内のヒーターの設置はスノーダクトが溢れてしまう「オーバーフロー」事故には効果を期待できますが、「すが漏れ」が原因となると屋根修理の方法も変わってきます。
以下の写真は太陽光パネルを設置した住宅でしたが、雪解け水がスノーダクトの内部で凍りついてしまった「オーバーフロー」の実例です。このようなケースではヒーターの設置は有効といえます。
冬場の屋根の問題解決は難しい内容が多いので、実績のある屋根の専門家に相談するのがおすすめです。
「すが漏れ」「オーバーフロー」など無落雪屋根の問題を完璧に解決する完全防水工法があります。
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