札幌市手稲区で無落雪屋根（スノーダクト）の雨漏り修理

札幌市手稲区で雨漏り修理のご依頼です。
築年数は32年程との事でしたが、過去に２回ほど屋根塗装工事は行なっていたようで、今回は初めての雨漏りとの事でした。
近年では札幌市でも「ゲリラ豪雨」のような一時的に強い雨が降るようになったと感じます。
札幌市など道央圏にはスノーダクト式の屋根が多数ございますので、日頃の清掃やメンテナンスは必然です。

雨漏りの原因
雨漏り修理方法のご提案
工事開始
ビフォー・アフター

雨漏りの原因

現地確認の結果、無落雪屋根の排水溝（スノーダクト）に不具合が見つかりました。
スノーダクト板金材表面の「塩ビ被覆」が剥がれており、芯材に雨水が侵入した状態が長く続き、時間経過と共に心材が腐食して穴が空いてしまったのが原因です。

通常スノーダクトは排水口へ向かって傾斜を付けて雨水が流れやすくするのが一般的ですが、スノーダクトが長いため傾斜が緩く、常時スノーダクト内に水が溜まった状態で、サビの進行が早くより腐食したと考えられます。

更に問題点としまして、スノーダクトの長さが12mを超えており、スノーダクト材の伸縮による原因も大きいと弊社では考えます。
以下の資料は「北海道でのスノーダクト屋根の標準施工法」資料ですが、12mを超える長さではスノーダクトは2本に分けるのが良いとされております。
資料にも「膨張伸縮により腰折れ部に亀裂発生の危険あり」と記載されております。
とはいえ、スノーダクトをリフォーム工事で2本に分けることは容易ではありません。
スノーダクトを2本にするには排水口ももう１箇所増設する必要がありますので、配管工事などかなり大掛かりなリフォーム工事が必要になり、現実的ではございません。

雨漏り修理方法のご提案

そこで、従来の板金工法による屋根リフォームではなく、サンタックIB製の塩ビシート防水を使用した弊社オリジナル工法【エムエコルーフシステム】をご提案・採用いただきました。
高耐久で塩ビシート防水の「膨張や伸縮の影響を受けにくい」温度変化に強い特性を生かした工法で、過去に何度も同様の案件を解決しております。

工事開始

いつもと同様に屋根下地の確認・下地調整を行い工事を進めます。
断熱材及び絶縁シートの敷き込み作業です。
断熱材は高気密BⅡ規格品を使用。

サンタックIB防水シートを部分的に固定するためのディスク板の留め付け。

塩ビシート防水の施工方法には、下地と防水シート全面をボンドで密着させる「密着工法」と、弊社で採用しております下地と防水シートを部分的に固定する「機械的固定工法」がございます。
木造や鉄骨造など、建物の動きがRC造（コンクリート）に比べて大きいので、「密着工法」ではシートの膨張や収縮に対して弱く、シートに亀裂が入りやすく高耐久は望めません。
特に北海道のような極端な気温差がある地域では温度変化による接着剤の劣化に注意が必要です。
また、サンタックIBシートは「水蒸気透過性」の性質があり、北海道のような外気温と建物内の温度差がある地域には「結露対策」としましても最適な工法と言えます。
部分的にシートを固定することによりこの「水蒸気透過性」の性質を最大限生かせます。
防水シートを部分的に固定する「機械的固定工法」が、北海道では最適な工法なのです。