
【札幌市の屋根専門業者】株式会社マツモトルーフ代表の松本です。
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本屋中央に三角屋根があり、両サイドにスノーダクト屋根(無落雪屋根)が2カ所ある複雑な形状の屋根
札幌市東区・築約32年 S様邸の屋根修理事例です。
このタイプは中央の落雪が左右のスノーダクト側に集まりやすく、融雪期に「水の量」が増えることでトラブルが出やすくなります。

今回のケースでは、スノーダクト内部の勾配が緩く、実際に「水が溜まった状態」を確認しました。この状態で冬を迎えると水たまりが凍り付き、融雪期に排水が追いつかず、スノーダクトが溢れやすい状況になり得ます。
さらに、取り合い(納まり)の弱い部分や、各所の経年劣化も確認できました。
そこで今回は、板金(納まり・意匠)+防水(止水)を役割分担させたハイブリッド工法で、根本から改善しています。
今回の屋根形状:中央三角屋根+両サイドにスノーダクト2カ所
屋根中央の三角屋根の雪が、左右のスノーダクト側に落ちて集まりやすい形状でした。


現場で確認できた不具合(写真でわかる3ポイント)
スノーダクト内に水が溜まっていた(滞留=トラブルの起点)
スノーダクトは本来「水が止まらず流れ続ける」前提の屋根です。
ところがスノーダクトが長い・排水口まで距離がある・勾配が取りづらい条件が重なると、途中で水が止まりやすくなります。
さらに板金屋根は、下地の状況や屋根の納まりによって勾配調整に限界が出ることもあります。
その結果、写真のように水たまりができたまま冬を迎えると凍結し、融雪期に排水が追いつかずトラブルにつながります。

氷・雪の滞留(流れが止まる時間が増える)
スノーダクトに氷や雪が残ると、流れが止まる時間が増えます。
結果として排水の余裕がなくなり、症状が表に出やすくなります。

三角屋根と無落雪屋根の取り合い
三角屋根と無落雪の取り合い部分は、一部外壁の納まりも絡む部分もあり、板金加工が複雑化する場所でした。雪の引っ掛かり対策や雨水の流れ「雨仕舞い」を適切に施工する必要があります。

屋根の構造を理解して根本的な原因解決をする
水たまりや雨漏りの相談で意外と多いのが、「板金屋根の葺き替え工事をしたのに、数年でまたトラブルが出た」というケースです。
見た目を新しくしても、屋根の“水の動き”が変わっていなければ、根本改善になりません。
特にスノーダクトは、水が止まる条件があると冬は凍結で流れが落ちます。
そして融雪期に水の量が増えたタイミングで、スノーダクトが溢れやすい「オーバーフロー」の症状が出やすくなります。
以上を踏まえて今回は、無落雪屋根(スノーダクト)部分を当社オリジナルの完全防水リフォーム工法【エムエコルーフシステム】で根本から作り直しました。

従来の「板金屋根」ではなく、塩ビ製のシート防水を使用した、完全防水リフォーム工法
【エムエコルーフシステム】(リンク先は当社WEB専用ページです)
今回の改善方針:板金+防水のハイブリッド工法
- 中央の三角屋根:納めを見直し、意匠性も意識して板金横葺き屋根へ葺き替え
- 両サイドのスノーダクト:当社オリジナル防水工法「エムエコルーフシステム」で再構築
工事開始

築年数30年以上で、これまで数回の屋根塗装工事を定期的に行っていたようですが、各所で塗装が剥がれて経年劣化が進んでいる状態でした。

雨漏り箇所の特定。

既存、三角屋根部分の屋根板金「横葺き」を解体。

板金屋根「横葺き」の特徴として、各段引っ掛かりの裏側部分は、刷毛も入りにくく塗装工事ではカバーできない範囲で、年数が経過した屋根を解体するとほとんどのケースで腐食(サビ)しています。

三角屋根・外壁・無落雪屋根の3箇所の取り合いで、これから先、屋根を長持ちさせるための需要な部分です。

雪が引っ掛かりやすい形状を見直して、雨水もスムーズに流れるように屋根下地形状を変更します。

下地の調整後に、断熱材と防水下地となる絶縁シートの敷設。

厚物のガルバリウム鋼板下地でスノーダクトを全体的に浅く加工して、傾斜を見直しています。
今後は防水工法となり「オーバーフロー」事故も起きないため、スノーダクトの深さは不要です。
スノーダクトを浅くすることにより、ゴミの清掃などメンテナンス性も格段に良くなります。

三角屋根部分にも外断熱のスタイロフォームを施工(高気密BⅡ規格品使用)
板金屋根(横葺き)の下地葺きには、高耐久のゴムアス系ルーフィングを使用しています。

無落雪屋根部分の防水シート敷設
高性能・高耐久の「サンタックIB製」防水シートを使用しています。

三角屋根との取り合い(立ち上がり)部分の防水シート施工

シンプルな形状に下地調整済みの取り合い箇所も防水の立ち上げ加工

建物正面側のR部分のシート防水納め。笠木を含む無落雪屋根の全体を防水施工。

三角屋根は意匠性の高い、横葺きSGL鋼板「アポロルーフ」を施工
今回の工事では「雪庇」対策も同時に行いました
ここまでが、スノーダクト屋根(無落雪屋根)の根本改善の内容です。
加えて今回の現場では、建物東面の雪庇(せっぴ)対策工事も同時に行っています。
札幌で多い冬の北西風の影響で、正面側に雪庇が育ちやすい状態でした。
さらに今回のように、中央の三角屋根からの落雪が絡むと、雪の動きが偏って雪庇が育ちやすい条件が重なります。

そこで、倶知安の試験棟でも検証を重ねている当社オリジナル製品、雪庇防止ユニットを取り付けました。雪庇は“できてから落とす”より、できにくい条件に変えるほうが安全で確実です。
雪庇対策を同時にやるメリット
- 雪庇トラブルの予防(危険な雪庇落としの回数を減らしやすい)
- 屋根の雪の動きが整い、融雪期の負担が偏りにくい
- 一度の工事でまとめて整えるので、結果的に合理的
今回は雪庇の問題を同時に解決することで、トラブルが出にくい屋根を目指しました。


三角屋根に絡む部分の【雪庇防止ユニット】は屋根形状に合わせて事前に工場にて特注加工しています。

昇降用タラップ(外壁に設置されたハシゴ)部分は、ユニットの高さを低くして此方も特注加工して設置しています。
以上で、全ての屋根リフォーム工事が完了です。
Before / After(同じ画角で比較)
同じ画角でのビフォー・アフターです。
Before/After①:全体(ハイブリッド工法の全体像)
| Before | After |
|---|---|
Before:雪と水の負担がスノーダクト側に集まりやすい屋根形状。 | After:板金+防水の役割分担で“流れ”と“納まり”を再構築し、再発リスクを下げた状態。 |
| Before | After |
|---|---|
Before:三角屋根の落雪により無落雪屋根(スノーダクト)の負担が大きく改善が必要な状態。 | After:三角屋根(板金)×無落雪屋根(防水)のハイブリッド工法。 |
Before/After②:笠木追加で弱かった納まりを修正(雪庇対策工事も)
| Before | After |
|---|---|
Before:板金の返し・取り合いが弱いと、雨水が入り込みやすい。 | After:水の当たり方を計算して笠木の追加、雨水が入れない形に修正。 |
Before/After③:広い面の仕上がり
| Before | After |
|---|---|
Before:雪と水の集まり方によっては、面全体がリスクになる。 | After:面を整え、板金+防水のハイブリッドで“融雪期に強い屋根”へ。 |
Before/After④:三角屋根×スノーダクト屋根取り合い
| Before | After |
|---|---|
Before:取り合い部の納まりが弱いと、融雪期に水が回り込みやすいポイント。 | After:取り合いを解体確認し、雨水の入口を潰す納まりに作り替えた状態(根治ポイント)。 |
Before/After⑤:スノーダクトの“面”を再構築(完全防水工法)
| Before | After |
|---|---|
Before:雪と水が溜まりやすい条件だと、面の弱さがトラブルの起点になる。 | After:スノーダクト面を防水で再構築し、プールになっても雨漏り(すが漏れ)のない屋根を構築。 |
ここまでが、スノーダクト屋根(無落雪屋根)の根本改善の内容です。
加えて今回の現場では、写真で確認できる通り、建物正面の雪庇(せっぴ)対策工事も同時に行っています。
同じ症状の方へ:融雪期のスノーダクト点検チェック
- 融雪期にスノーダクト付近だけ濡れ方が異常
- 氷が張る/氷が残る
- ドレン周りに水が溜まりやすい
- 取り合い部(返し・立上り)の納まりに不安がある
- 「防水が劣化」と言われたが原因がはっきりしない
当てはまる場合は、表面補修の前に「水たまり」「凍結」「取り合い(納まり)」を優先して点検するのがおすすめです。
マツモトルーフの考え:雨漏りは「止める」より「入れない・溜めない」
スノーダクトのトラブルは、融雪期に一気に症状が出ます。
今回のように雪と水の負担が集中しやすい屋根形状では、流れ(排水条件)と入口(納まり)をセットで作り直すことが根本改善につながります。
「原因が分からない」「融雪期が不安」という方は、まず屋根形状とスノーダクト内部の状態(滞留・凍結・納まり)から確認しましょう。
屋根の問題全て解決します。
ハウスメーカーや構造は問いません。
全ての屋根修理が可能な札幌市の屋根専門業者です。
屋根のトラブル・ご相談は
屋根専門ダイヤル
011-769-9815まで
メールでのお問い合わせはこちらから
株式会社マツモトルーフ
ホームページはこちら
https://matsumotoroof.com
スマホのカメラでQRコードを読み取っても追加できます
Before:雪と水の負担がスノーダクト側に集まりやすい屋根形状。
After:板金+防水の役割分担で“流れ”と“納まり”を再構築し、再発リスクを下げた状態。
Before:三角屋根の落雪により無落雪屋根(スノーダクト)の負担が大きく改善が必要な状態。
After:三角屋根(板金)×無落雪屋根(防水)のハイブリッド工法。
Before:板金の返し・取り合いが弱いと、雨水が入り込みやすい。
After:水の当たり方を計算して笠木の追加、雨水が入れない形に修正。
Before:雪と水の集まり方によっては、面全体がリスクになる。
After:面を整え、板金+防水のハイブリッドで“融雪期に強い屋根”へ。
Before:取り合い部の納まりが弱いと、融雪期に水が回り込みやすいポイント。
After:取り合いを解体確認し、雨水の入口を潰す納まりに作り替えた状態(根治ポイント)。
Before:雪と水が溜まりやすい条件だと、面の弱さがトラブルの起点になる。
After:スノーダクト面を防水で再構築し、プールになっても雨漏り(すが漏れ)のない屋根を構築。
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